突然ですが「敬天愛人(けいてんあいじん)」をご存知であろうか。
西郷隆盛が好んだ「敬天愛人」とは
「敬天愛人」は西郷隆盛が好んでよく使っていた言葉とのことである。
その意味は、「天を敬い、人を愛する」である。
ここで言う「天」とは「真理」「神」「宇宙」などといった意味で、
「森羅万象」といっても良いかもしれない。それを敬いそれに従う。
そして「愛人」とは広い人間愛や万人への慈愛などを表す。
大河ドラマでも描かれているように、何度も島流しの厳しい状況に置かれても、
人に慕われていた西郷どんが好んで使うのも理解できる。
おそらく下級藩士の身分から島津斉彬公に見出されたり、
入水自害しても生還したりと、天の見えざる力を西郷隆盛は、
感じざるを得なかったのであろう。
さらに薩摩隼人らしいまっすぐな性格は人に愛され、人を愛される。
経営理念でも人気!「敬天愛人」
敬天愛人は現在でも人気のある言葉である。
例えば、京セラは敬天愛人を社是としている。
出典:京セラ 社是·経営理念
京セラだけでなく、人材派遣会社から、ビジネススクールまで、
多くの企業が「経営理念」として取り入れている言葉である。
あなたも起業した時に、社是にしてみたらいかがだろうか。
「敬天愛人」トンネルに行ってみた
「敬天愛人」が刻まれた、JR鹿児島本線のトンネルに行ってみた。
覗き込むとトンネルが確認できる。
トンネルの反対側には大久保利通の「為政清明」
今回は訪れなかったが、トンネルの反対側、
鹿児島中央駅側入口には、同じく鹿児島の偉人である大久保利通の政治信条である、
「為政清明」の文字が刻まれている。
意味は政治をするには、潔白で隠し事があってはいけないである。
時間あれば両方チェックしていただきたい。
地図:「敬天愛人」トンネル付近