財布は3年で買い換えると良いと言われていますので、
今回はどんな財布がいいのかなと吟味した結果、
作家竹田恒泰氏もご愛用とのことで、
甲州印伝の印傳屋(いんでんや)の財布に決めました。
長財布、小銭入れともに買い換えです。
ちなみに以前はルイヴィトンのタイガでした
甲州印伝の財布に決めた理由
私の大好きな作家さんである
竹田恒泰氏ご愛用も大きいのですが、
見た目の美しさです。
また、自分の持ち物の中に
「和」を取り入れたいなと感じ始めたからです。
実際に印伝を手にすると、
模様の芸の細やかさがたまらなく、
商品という枠を超えて、【作品】であると感じました。
甲州印伝の種類:染革技法
染革の歴史は古い時代まで遡ると考えられています。
燻(ふすべ)技法
甲州印伝には燻(ふすべ)技法と言うものがあります。
煙で燻(いぶ)して革を染める技法です。
推古朝(592~628年)時代に確立したと言われ、
現在では唯一印傳屋だけに伝承されている日本独自の技法です。
ポルトガル人宣教師・ルイスフロイト(1532~97)も
「我々の毛皮は染料で染色する。
日本人はただ藁の煙だけを用いて極めて巧みに着色する」と
驚きをもって伝えています。
煙で燻すことによって革がしなやかになり
水に濡れても革が硬くなりにくくなります。
燻す製法のため、
出来た当初は独特の「におい」が強くするそうですが、
時間と共ににおいが薄くなってくるとのことです。
漆付(うるしつけ)技法
漆付(うるしつけ)技法です。
鹿革に漆を塗るという技法は、
遠祖・上原勇七が考案したと伝えられています。
今では印傳と言えば漆付け技法と言われるくらい
甲州印傳の代名詞となっています。
私の財布もこの製法ですね。
更紗(さらさ)技法
更紗(さらさ)技法です。
更紗(さらさ)という名の由来は、
日本の小紋柄が、生地一面に細かい模様を
捺染(なせん=プリント)する
インドの更紗の生地に似ていることから、
同じように顔料を捺染するこの技法を
更紗技法と呼ぶようになったといわれています。
甲州印伝の歴史を学ぶなら印伝博物館
印傳博物館というミュージアムもあるので
歴史を学びに行くと、より甲州印伝財布に愛着がわきますね!
これぞ手作り!待つのも「粋」と心得よ
私が注文した時は
希望した亀甲の長財布と、小勢入れのざいこが
店舗にありませんでして、
印傳屋さんから連絡がありました。
「今からお作りしますので、3ヶ月ほどお待ちいただけますか?」とのこと。
わざわざ印傳屋さんが工房に問い合わせて下さったようすでした。
正直今すぐにでも使いたくて「長いなー」とは思いましたが、
それこそ今まさに私の財布が手作りされようとしているということですので、
「いいですよー」と回答
気長に職人が作り上げるのを待つのも
お客としての「粋」かなと考えました。
P.S.
ちなみに制作完了まで3ヶ月もかからなかったです。